専攻紹介
日本の高齢化率は2013年には25%を超え、世界のどの国も経験したことのない超高齢社会を迎えることになりました。日本は他国に先駆けて超高齢社会の諸課題に直面しているといえます。このような背景のもと、老年学専攻は、2002年に日本で初めて開設され、多くの修士(老年学)の学位取得者を送り出しました。日本では、学際的老年学を専門に教育する大学院は現在でも本専攻しかないという状況にあります。このように単に希少であるという価値を超えるために、本専攻では社会の変化に合わせ、たゆまずカリキュラムの見直しと充実を図っています。
具体的には、老年学領域の専門知識を身につけられるよう、専任教員によるコア科目、専任教員とともに各領域で実績のある客員・非常勤教員を迎えて多様な専門科目を配置しました。これに加え、質的・量的研究法、統計解析法、情報処理法、文献講読、演習などの研究基礎科目を充実させました。海外の大学や機関での短期実習を可能にするための実地実習、海外の学会での発表を支援するための英語発表法などを研究基礎科目に位置づけました。本専攻では、入学する人の専門性や実践経験は問いません。超高齢社会や高齢者問題に関心を持ち、学びたいと思っている人であるならば大歓迎です。ぜひ挑戦してみてください。
修了要件
修士論文コース
科目分野 | 単位数 | 学位 |
---|---|---|
コア科目 | 8単位以上 | 修士(老年学) |
研究基礎科目 | 8単位以上 | |
専門科目 | 14単位以上 | |
研究指導ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB | 各1単位、計4単位(必修) | |
合計単位数 | 34単位以上 | |
修士論文 | 必修 |
研究成果報告コース
科目分野 | 単位数 | 学位 |
---|---|---|
コア科目 | 8単位以上 | 修士(老年学) |
研究基礎科目 | 4単位以上 | |
専門科目 | 18単位以上 | |
個別演習ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB | 各1単位、計4単位(必修) | |
合計単位数 | 34単位以上 | |
研究成果報告 | 必修 |
将来の進路
大学院生の多くが実務者であり、介護や福祉の分野の臨床専門職や、企業や公共団体で専門的な業務に従事しながら、学修と研究を続けています。修了後は、それぞれの職場でより高度な専門性を発揮するほか、現場管理やチームマネジメントを行う職に就くケースもあります。一方で、実務経験者や有職者でない大学院生も、修了後に教育・研究機関や企業、公共団体などで専門性を生かした職に就いています。また博士前期課程の修了者のうち、2割程度が博士後期課程に進学しています。
カリキュラム
教育課程編成・実施の方針
履修科目

※上記履修科目は、2020年度カリキュラムです。
時間割

現職教職員や社会人が多いことを考慮し、平日第6・7時限、土曜日第1時限から第7時限までの時間帯を中心に授業が行われます。一部の集中講義科目は日曜日に開講される場合もあります。